現場発泡ウレタン種類~100倍発泡と30倍発泡
古川さんのピンチヒッターで7月末に新建ハウジングさんの「今さら聞けない断熱気密超基本テクニック」というwebセミナーをさせていただいたのですが、そこでで多かったのが「現場発泡ウレタン」についての質問でした。
基本ですが、現場発泡ウレタンには大きく分けると2種類あります。
現場発泡ウレタンというのは通称で正式には吹付硬質ウレタンフォーム断熱材といいます。
その中にA種1,2とA種3というものがあります。
A種1・2は通称30倍発泡ウレタンと言われるものです。
この断熱材は独立発泡になっているので、吸水性が少なくシートを貼らなくても防湿層を形成することができます。
また、λも0.026~0.034あります。
しかし、30倍にしか膨らまない事や一回で厚く吹き付けることができないので、コストがA種3に比べ高くなります。
木造住宅で多く使われているのはA種3です。
通称100倍発泡ウレタンと言われています。
こちらは、連続発泡体で泡がつながっており、吸水性が高い断熱材になります。発泡プラスチック系の断熱材ですが、吸水性においては繊維系と同じ性質を持っています。
よって、令和2年度住宅省エネルギー技術講習テキストでも、シートを貼ることが必要な断熱材ということになっています。
λは0.04でA種1,2より数値的には悪くなります。
コストは100倍に膨らみ材料が少なく済むため30倍発泡ウレタンに比べ安くなります。しかし、本来は防湿シート張りが必要な断熱材のため、それを含めるとそれほどコストメリットはでないのかもしれません。